2016年熊本地震で観測されたような長周期パルスは、高層構造物などに大きな被害を与える。本研究は、長周期パルスの予測手法の開発のために、長周期パルスが観測された2008年Wenchuan地震の震源モデルを構築した。 長周期パルスの再現には、地震発生層よりも浅部に長周期を生成する領域(Long-period generation area:LMGA)を設定することにより、観測波形が再現できることを示した。また、既往のスケーリング則との比較から、Mw8クラスの地震ではLMGAのすべり量は地震規模に依存する可能性を示唆する結果となった。
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