平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震では、ゴム支承の破断が初めて報告され、平成28年(2016年)熊本地震でもゴム支承の破断が報告された。令和6年能登半島地震でも複数のゴム支承の破断が報告されている。これらの破断原因について明確にされていないが、ゴム支承内部の劣化が原因の一つである可能性も挙げられている。また、ゴム支承が破断すると橋桁に作用する水平力を制御できなくなり、橋桁同士が衝突して復旧・復興活動にも大きな影響を及ぼす。ゴム支承の劣化は、橋梁の耐震性能の低下に繋がる重要な課題である。この成果は、地震によりせん断変形を受けたゴム支承の損傷評価にも活用することが可能である。
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