パラレルリンク式鉛直免震の検討を,解析及び小型モックアップで実施した。解析の結果,パッシブ方式で支持型のパラレルリンクを用いる場合,シリンダの変位が拡大する部分で不安定挙動を生じる。このため,これを解消できる懸架型パラレルリンクに変更した。シリンダを収縮方向で使用する懸架型は,シリンダ連結部の力点と力ベクトルが一直線になることからスムーズな動作が期待できる。またシリンダ方式の最大の弱点である摩擦力の低減にも作用する。小型モックアップとして,エア式4台と,油圧式1台を製作し,加振実験に供し,入力加速度を低減する良好な結果を得た。現時点での250t/脚の設計仕様をまとめた。
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