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2022 年度 実施状況報告書

Undisturbed Flowを基盤とする流体力の巨視的評価の高精度化

研究課題

研究課題/領域番号 20K04703
研究機関静岡大学

研究代表者

横嶋 哲  静岡大学, 工学部, 准教授 (80432194)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードキャノピー流れ / 抗力モデル / undisturbed flow / 計算流体力学
研究実績の概要

R3年度までは2つの室内水理実験結果(樹木群模型が直線水路中央に沿って連続的に設置された場合と断続的に設置された場合)を対象としてundisturbed flowを代表速度とする提案手法の適用性を検討し、その範疇では提案手法の有効性を実証できた。しかしながら上述の2ケースでは樹木群密度や樹木群配置パターン(インライン配置/スタガード配置/ランダム配置etc)が同一であるため、提案手法に対するそれらの影響を検討できない。この問題を回避し、より広い条件下で提案手法の有効性を検討するため、研究協力者によって実施・データ提供された、これまでとは別の樹木群模型を過ぎる流れの室内水理実験結果を新たに検討対象として、(i)予備解析の実施と実験結果の再現性の確認、(ii)undisturbed flowの直接評価、(iii)undisturbed flowに基づく抗力係数の算出、(iv)(iii)で得られた抗力係数を用いた巨視的流動解析とその基本性能評価、を実施することとした。R4年度は(i)および(ii)の一部を実施した。また、(ii)のundisturbed flowの直接評価には工学的には許容できない計算コストを要するので、将来的にそのコストを無くすことを目指して、「(v)機械学習の導入」の準備に取り掛かり、CNN(畳み込みニューラルネットワーク)の基礎を身に付けた。

今後の展開としては、(ii)に引き続き取り組みながら、その進行状況に合わせて(iii)(iv)および(v)を並行作業で進め、より広範な条件下での提案手法の有効性の実証とコスト削減、最終的には予備解析を実施せずとも(iv)の巨視的流動解析ができる状況を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまでの検討範囲では提案手法の有効性を実証できており、査読付き原著論文への成果発表も完了した。より広範な条件下で提案手法の有効性を実証するために欠かせない、信頼性の高い実験結果を研究協力者からデータ提供いただくことができ、そちらの検討もこれまでのところ順調に遂行できている。

今後の研究の推進方策

研究計画の変更や大きな障害は無く、【研究実績の概要】の最後で述べた「今後の展開」を着実に遂行することが重要と考える。

次年度使用額が生じた理由

分担者を務める別の科研費課題と予算の支出用途が重なったり、本申請時点で出席・発表を予定していた学会の多くが延期やオンライン実施となったため、次年度使用が生じた。次年度の大型計算機使用料に充てることで、本研究計画のより良い遂行に努める。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Undisturbed flowに基づく抗力係数分布を用いた樹木群を有する流れの巨視的数値予測法の検討2022

    • 著者名/発表者名
      平井 俊也, 横嶋 哲, 内田 龍彦, 河原 能久
    • 雑誌名

      土木学会論文集B1(水工学)

      巻: 78(1) ページ: 23-34

    • DOI

      10.2208/jscejhe.78.1_23

    • 査読あり
  • [学会発表] Effects of an emergent cylinder in a group on water flows and evaluation of hydrodynamic force2022

    • 著者名/発表者名
      R. Tomiyama, T. Uchida; D. Kobayashi, M. Hatono, and S. Yokojima
    • 学会等名
      39th IAHR World Congress, Granada, Spain
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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