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2022 年度 実施状況報告書

文化的景観概念に基づく景観形成システムの評価と再生に関する計画論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K04738
研究機関京都大学

研究代表者

山口 敬太  京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (80565531)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード文化的景観 / まちづくり / 地域再生
研究実績の概要

本研究では大きく2つの研究目的を掲げている。第一に、環境・産業・社会に関わる景観形成システムの歴史的変化過程を評価する手法を確立することである。これにより景観の固有性を明らかにするとともに、景観形成のメカニズムを把握し、変化を予測し、脆弱性を補強する方法論を確立する。第二に、地域づくりの担い手の育成およびハード・ソフトプログラムの計画手法を構築することである。実際のフィールド調査および実践のなかで、地域・景観を支える担い手づくりや、多主体の連携・協働を生み出すための地域ダイアログ(対話)手法の開発を行うことを目指す。2022年度は下記に示す対象地において調査研究を進めた。
・風致地区や歴史的風土保存区域・歴史的風土特別保存地区に指定されている京都市の山辺・水辺の景観を対象に、その価値形成および保全制度の形成過程について研究を進めた。
・国の重要文化的景観選定のための調査を進めている京都府・宇治茶の主要生産地である和束町において、茶生産システム(生産・加工・流通)と関連する集落景観の分析を行った。
・兵庫県・揖保川流域圏および姫路市網干地区を対象に、歴史的建造物および集落景観の分析を行った。
・近江八幡市の安土地区において、住民参加による地区別将来ビジョンの策定を進めた。また、西の湖およびその沿岸について、その保全・活用案に関する調査を進めた。
・東近江市奥永源寺地域を対象に、集落景観の調査を行った。その際、UAV 写真測量による三次元モデリングによる空間情報の記録を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

上述した研究概要の通り、順調に進んでいるが、新型コロナウィルス感染症の影響を受けて、過年度に調査研究の遅れが生じ、全体の計画が後ろ倒しになったため、現在もやや遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

昨年度の成果については、追加調査を加えて、今後、関連する学会の査読付論文・発表会論文としてとりまとめ発表を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究計画の見直しが必要となり、当初計画の変更の必要が生じたため。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件)

  • [雑誌論文] 大正期の京都三山の鋼索鉄道建設にみる眺望景観評価に基づく風致保全2022

    • 著者名/発表者名
      谷川陸, 山口敬太, 川﨑雅史
    • 雑誌名

      土木学会論文集D1(景観・デザイン)

      巻: 78-1 ページ: 31-48

    • DOI

      10.2208/jscejaie.78.1_31

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 近代京都の随筆にみる風景記述の特徴 -感覚表現とその共起性に着目して-2022

    • 著者名/発表者名
      田中椋, 山口敬太, 川﨑雅史
    • 雑誌名

      土木学会論文集D1(景観・デザイン)

      巻: 78-1 ページ: 49-63

    • DOI

      10.2208/jscejaie.78.1_49

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 京都大水害後の鴨川改良計画における中流断面及び東岸遊歩道路の風致設計2022

    • 著者名/発表者名
      谷川陸, 林倫子,山口敬太, 川﨑雅史
    • 雑誌名

      土木学会論文集D2(土木史)

      巻: 78-1 ページ: 59-75

    • DOI

      10.2208/jscejhsce.78.1_59

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 旧淀川(大川)河川沿公園形成史:明治期以後の公園計画の展開と実現過程2022

    • 著者名/発表者名
      萩原啓介, 山口敬太, 川﨑雅史
    • 雑誌名

      土木学会論文集D2(土木史)

      巻: 78-1 ページ: 76-95

    • DOI

      10.2208/jscejhsce.78.1_76

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 和歌にみる京都西山の景物と場所のイメージに関する研究 -領域性とその時代変化に着目して-2022

    • 著者名/発表者名
      田中椋, 山口敬太, 川﨑雅史
    • 雑誌名

      土木学会論文集D1(景観・デザイン)

      巻: 78-1 ページ: 84-95

    • DOI

      10.2208/jscejaie.78.1_84

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 地域のなかの場所の価値と計画─環境-こと-解釈の関係を手がかりとした「ことづくり」へ2022

    • 著者名/発表者名
      山口敬太
    • 雑誌名

      都市計画

      巻: 357 ページ: 18-21

  • [雑誌論文] 桂川嵐山地区における可動式止水壁に基づく河川と景観の整備2022

    • 著者名/発表者名
      中村恭輔,山口敬太,川﨑雅史
    • 雑誌名

      土木計画学研究・講演集

      巻: 66 ページ: 1-8

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公開日: 2023-12-25  

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