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2023 年度 研究成果報告書

地域公共交通の広義社会的便益の研究

研究課題

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研究課題/領域番号 20K04740
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分22050:土木計画学および交通工学関連
研究機関関西大学

研究代表者

宇都宮 浄人  関西大学, 経済学部, 教授 (70334589)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード地域公共交通 / 広義社会的便益 / 費用便益分析 / 存在効果 / 時間価値 / ソーシャルキャピタル
研究成果の概要

全国アンケート調査により、日本では、鉄道事業者がまちの魅力形成に影響があると感じる人が多いこと、鉄道の存在に伴うさまざまな効果に期待が高いことが判明した。また、全国及びひたちなか海浜鉄道沿線で実施したアンケート調査からは、子どもの時間価値は、大人と同程度もしくは大人よりも価値が高いという回答を得た。このことは、大人と同等という前提で算出される現行の社会的便益は過小推計となる。
一方、オーストリアでのアンケート調査結果からは、新たなトラムの整備によって3割の人が「他人との関係」に何等かの変化を感じたと回答し、公共交通のサービス改善がソーシャルキャピタルへの影響を示唆する結果となった。

自由記述の分野

交通経済学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究から、伝統的な便益計算に含まれない鉄道の存在価値があることが判明したほか、費用便益分析で用いられる時間価値について、子どもの時間価値が過小評価されている可能性があることが示された。また、地域公共交通のサービス改善がソーシャルキャピタルの醸成につながるという点でも、広義社会的便益を考慮する必要があるとの結果になった。従前の費用便益分析では投資がなされなかった地域公共交通について、投資を行うことで広義社会的便益が得られる可能性がある。そのことは、日本の地域公共交通の政策転換の必要性を示すといえる。

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公開日: 2025-01-30  

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