汽水域では自然的要因の変動が大きい。水生生物に対する環境ストレスは自然的要因に人為的要因が上乗せされることから、自然的要因の影響も考慮した評価が重要になる。潮汐にともなう日内変動だけでなく、将来の気候変動による影響にも目を向けると、この視点はさらに重要になる。実環境における水生生物への影響やそれを踏まえた水環境評価・管理へと展開するうえでは、水生生物に対する環境ストレスの影響を分子レベルだけでなく個体レベルの応答も含めて理解することが重要になり、また、生化学的・生理学的応答を総合的に評価する手法も有用となる。
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