カビ臭産生藻類の代謝経路に関連する合成酵素遺伝子に対して、遺伝子検査を用いてカビ臭産生藻類を検出、監視しようとする試みはすでに実施されている。しかし、属レベルで同定可能な定量PCRについては十分な成果があげられていない。本研究では、新たに属レベルで簡易同定可能なPCR系を構築した点で、学術的に意義が大きいと考えられる。また、現地あるいは浄水場で簡易的にモニタリング可能な手法を開発でき、カビ臭が産生した水源での原因藻類を数時間で同定可能であることから、今後の藻類監視への活用に大いに期待でき、社会的意義が非常に高い成果を得たと言える。
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