本研究では、小型で携帯が可能であり、φ3.2mm深さ10mmと建造物に負担をかけない小径ドリル型削孔試験機(以後、削孔試験機と表記)の開発を進めている。昨年度は、削孔試験機を用いた火害を受けたモルタルの強度推定の可能性について実験を行い報告した。 今年度の研究では、火害を受けたモルタル試験体の定量的な評価を目標に、試験体内部に熱電対を設置し、加熱時間による火害性状を目視により確認するとともに、削孔試験機を用いて、モルタル試験体の内部方向への火害度を削孔速度と削孔深さの関係から推定した。削孔試験機による火害度推定の精度を確認するため、ビッカース硬さ試験を行い、その有効性を確認した。
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