中低層木造建築物の大地震時の損傷・倒壊防止のための研究を行い、以下の成果を得た。(1)制振ダンパーによって地震時応答が低減される効果を「等価壁倍率」による評価できることを明らかした。(2)木造建築物の二層間にまたぐようにダンパーを配置する「層またぎ設置方式」が従来の層間設置型よりも地震応答低減効果を大きく向上させることを明らかにした。(3)大断面集成材と鋼板挿入ドリフトピン接合を用いた木造建築物について、接合部設計と地震応答の関係を明らかにした。(4)構造用合板を耐震壁とする低層木造建築物について、耐震壁の配置と力学的特性が大地震時の倒壊防止を可能にすることを明らかにした。
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