本研究では、スラリー充填繊維コンクリート(SIFCON)を用いた既存鉄筋コンクリート(RC)版の耐爆補強技術の構築に資するため、SIFCON薄肉パネルにより裏面接着補強したRC版の接触爆発に対する耐爆性能について実験的検討を行った。その結果として、SIFCONパネルを適用することにより、増厚補強に必要なRC版厚を90%強低減できると考えられた。但し、比較的厚手のパネルを用いた場合には、外観上明らかなスポールは抑止されるもののパネルの剛性増加に起因してパネル剥離が顕著となるため、パネルのRC版裏面への接合方法の検討が必要である。
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