中間層免震建物や多段免震建物は、免震層に生じる過大な免震層変位応答量を抑えることができると期待されている。そのため、設計者及び研究者は、免震層変位応答量を抑える設計解決手段のひとつとして、中間層免震建物や多段免震建物に注目している。 特に、都市部市街地における地価の高い敷地を有効活用できる可能性が、中間層免震建物や多段免震建物には期待されている。しかし、国内外で観測された地震動の中において、中間層免震建物や多段免震建物を用いても、免震層変位応答量やアイソレータの引張面圧が設計想定範囲を超える可能性がある強震動の存在を提示した。
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