本研究成果の学術的・社会的意義は、①日傘の暑熱適応効果の評価における配慮すべき点を実測、数値解析の双方において明らかとしたこと、②日傘使用の暑熱適応効果をCFDの可視化技術により明確に示したこと、が挙げられる。①については、例えば、日傘自体の日射の遮蔽性能を分析する場合、日傘下の歩行者の温熱快適性に与える影響を評価する場合、などに応じて適切な高さに日射計を配置する必要があることが明らかとなった。また②については、夏季暑熱環境への適応技術として最も手軽で実効的な技術である日傘の効果をCFD解析結果と通じて視覚的に示すことで、男女を問わず日傘を普及させる契機となる成果が得られたと考えられる。
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