現在市販されている調光・調色型のLED照明システムは、2種類のLED光源を組み合わせ、両者の色度の範囲で制御するものが一般的である。組み合わせる元のLED光源は、単体としては極力、黒体放射軌跡上(温度放射による太陽や白熱電球等の色度)に色度が乗るよう設計されているが、調色の段階で黒体放射軌跡から色度がずれる(以下、duv)領域がどうしても生じてしまう。 本研究成果により、内装材の反射率の影響も考慮した上で、調色制御の過程で生じるduvが空間の明るさ知覚、空間内の色味知覚に与える影響を明らかにし、視的快適性を損ねないduv変化の許容範囲を示した。今後の調色制御向けLED照明の設計目標が示された。
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