研究課題/領域番号 |
20K04826
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
|
研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
嶋崎 典子 国立感染症研究所, ウイルス第三部, 主任研究官 (80466193)
|
研究分担者 |
石井 淳子 地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立医療センター中央市民病院(第1診療部、第2診療部、第3診療部, 中央市民病院, 医長 (10704710)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | インフルエンザ / COVID-19 / ウイルス変異 / 中和抗体 / ウイルス伝播 / エアロゾル |
研究成果の概要 |
本研究は、呼吸器系ウイルスの室内感染伝播動態の解明に向けた基盤研究である。影響因子として居住者の保有抗体価を1年間モニターしながら、ブレイクスルー感染の実態把握を行ったところ、COVID-19では流行株に対するワクチン抗体価が減弱し、25%の人にブレイクスルー感染が発生し、感染推定場所は自宅、同居家族からというケースが多かった。一方、インフルエンザは流行株に対してワクチン抗体価がほぼ減弱せず、ブレイクスルー感染は起こらなかった。模擬実験により、温湿度の室内環境因子によるウイルス感染価の変化を検証し、ウイルスモデル粒子のエアロゾル作出実験を行い、チャンバー内拡散動態を調べられる実験系を構築した。
|
自由記述の分野 |
感染制御
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回100人規模の調査で、マスクや手指衛生への重要視など個人意識に関係なく、宿主の抗体価低減がCOVID-19の室内伝播感染を起こす一因であることが示唆され、ブレイクスルー感染に関する実態把握ができたことは意義深い。一方で、感染場所や経路が不明なケースも多かったことから、室内における感染源伝播動態を解明することは引き続いての課題であり、本研究で構築したウイルスモデル粒子のエアロゾル実験系によって、様々な建築材料で囲まれた空間内における、感染源の浮遊特性や付着特性が評価できるようになった。ウイルス感染性に影響を与える室内環境因子も評価できた。
|