研究課題/領域番号 |
20K04867
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研究機関 | 大手前大学 |
研究代表者 |
下田 元毅 大手前大学, 建築&芸術学部, 講師 (30595723)
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研究分担者 |
友渕 貴之 宮城大学, 事業構想学群, 助教 (10803596)
宮崎 篤徳 関西大学, 先端科学技術推進機構, 非常勤研究員 (60595726) [辞退]
野田 満 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 助教 (70793909)
青木 佳子 東京大学, 生産技術研究所, 博士研究員 (70815860)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 事前復興計画 / ネットワーク / 生活圏 |
研究実績の概要 |
本研究は,来るべき大災害に向け,「ネットワーク型の事前復興計画」を提案することを目的とする.ネットワーク型とは,小規模漁村間における相互補完の関係を構築する事を意味し,災害を契機とした漁村集落の共有・統合化の可能性を探ることを想定している.加速する少子高齢化により,生業および集落空間に関係するの維持・管理の担い手をどのように担保していくのか,さらに改正漁業法による海のコモンズ(漁業権)と地域構造がどのように変化していくのか,海からの視点で考案する.2022年度の主な取り組みは,本研究のフィールドをベースに,「展覧会・シンポジウム@海の博物館」を開催した.■対象地:三重県鳥羽市(神島、菅島、答志島、坂手島),和歌山県和歌山市(雑賀崎),和歌山県海南市(塩津、戸坂),愛媛県伊方町(名取、串、与侈) ■シンポジウム:「漁村の魅力 -見つけ方 / 活かし方 / 残し方-」 2021年11月21日(土)13:00-17:00 開催方式:オンライン(Zoom)および鳥羽市立海の博物館 映像ホール 登壇者:野田 満(東京都立大学助教)、友渕貴之(宮城大学助教)、青木佳子(東京大学研究員)、佐藤布武(名城大学助教)、野田 満(東京都立大学助教)、大井隆弘、中村欣一郎、宮崎篤徳、下田元毅 シンポジウムでは,鳥羽市長をお迎えし,科研メンバーで地震・津波後の対応や集落復興のあり方を議論することができ有意義な意見交換を行えた.例えば,災害後の高台移転を行うのではなく,既存の集落に再建する必要性や可能性について,事前に地域との合意形成を行う助走が必要であることを共有できたことは,本研究における取り組みの方針を裏付ける有益な知見であった.また,日本建築学会近畿支部報告,建築学会大会への研究報告も行い,災害後の漁業権運用の仕組みや共同のあり方についても報告を行なっている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2年目の研究計画通り,概ね順調に進捗をしている.しかし,新型コロナウィルスの影響で,フィールドワークにおける調査,資料収集についてやや遅れが生じている.現在は,し,各研究対象地域と連携を取りながらオンラインでの情報を得るための環境を整えている.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度を迎えるため,本研究のまとめを日本建築学会計画系論文および技術報告集にまとめる予定である.併せて11月に建築系分野の研究者,自治体と連携した研究会・報告会を実施する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染拡大の影響により,現地調査回数が減ったため,次年度への繰越金が発生したが, 次年度における「研究報告会・シンポジウム」に使用する.
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