研究課題/領域番号 |
20K04869
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
坂井 猛 九州大学, キャンパス計画室, 教授 (30253496)
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研究分担者 |
有馬 隆文 佐賀大学, 芸術地域デザイン学部, 教授 (00232067)
Prasanna Divigal 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (70597997)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 自治体 / 景観 / 中核市 / 住民 / 誘導 / 政令市 / 行政 / 景観計画 |
研究実績の概要 |
政令市である福岡県福岡市の都市景観事務を所掌している住宅都市局都市景観室が主宰する景観アドバイザー会議の会議録は、(1)景観アドバイザー(都市計画、建築計画、ランドスケープ、商業施設デザイン、サインデザイン、光環境デザイン等の研究者、実務家で構成)が会議において対象物件に関して述べた意見やアドバイスのなかから、重要な指摘を整理して、議事録ではなく、事業者及び設計者への意見書としてまとまっている点、(2)個人相談ではなく複数の景観アドバイザーによって構成される会議体である点、(3)ガイドラインや工作物ではなく建築確認申請手続きを前提とした建築を対象としている点で、有効な資料として採用できる。 福岡市では、公共性が高く地域の中核となる施設、アイストップとなる立地や超高層建物など地域のランドマークとなる施設、数次に亘る継続的開発行為等を対象として、経過などバイザー会議に諮っている。また、会議録の指摘項目として、景観アドバイザー会議において事業者に調整・改善を求めた事項を抽出している。 さらに、中核市である大分県大分市とその隣接市である臼杵市を訪問し、大分市まちなみ企画課及び大分大学佐藤誠治名誉教授に景観施策の概要に関するヒアリングを行ったうえで、主要景観の視察を実施した。 コロナ禍によって、政令市・中核市へのヒアリングが十分に果たせずにいることから、最終年度は、ヒアリングの追加調査と比較分析を進めたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍が続いたため、ヒアリングと視察調査は、福岡市、大分市にとどまっており、政令市・中核市へのヒアリングが十分に果たせずにいる。このことから、最終年度は、ヒアリングの追加調査と比較分析を進めたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
まずは、政令市・中核市へのヒアリングを進めたい。計画内容に与えた効果、課題等に関する追加調査が必要な事項を抽出し、考察で得られた結論から、ヒアリングが必要な自治体担当課と学識者、キーパーソンを選定する。当該自治体に関与している学識者、キーパーソン、自治体担当者等へのヒアリングと意見交換を行う。 自治体への追加調査と考察:課題抽出の視点として、各誘導手法の効果と課題、建物全体、色彩、外装、緑化などの指摘項目の有する個別の効果と課題が想定できる。 総括:本研究で得られた考察内容及び意見交換で得られた結論を総括するとともに、これから景観計画の策定に取りかかる自治体にとっての指針と課題を再整理する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍が続いたため、ヒアリングと視察調査は、福岡市、大分市にとどまっており、政令市・中核市へのヒアリングが十分に果たせずにいる。このことから、最終年度は、ヒアリングの追加調査と比較分析を進めたいと考えている。 まずは、政令市・中核市へのヒアリングを進めたい。計画内容に与えた効果、課題等に関する追加調査が必要な事項を抽出し、考察で得られた結論から、ヒアリングが必要な自治体担当課と学識者、キーパーソンを選定する。当該自治体に関与している学識者、キーパーソン、自治体担当者等へのヒアリングと意見交換を行う。自治体への追加調査と考察:課題抽出の視点として、各誘導手法の効果と課題、建物全体、色彩、外装、緑化などの指摘項目の有する個別の効果と課題が想定できる。 総括:本研究で得られた考察内容及び意見交換で得られた結論を総括するとともに、これから景観計画の策定に取りかかる自治体にとっての指針と課題を再整理する。
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