研究課題/領域番号 |
20K04910
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
中島 智章 工学院大学, 建築学部(公私立大学の部局等), 教授 (80348862)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ヴェルサイユ / フランス / ルイ14世 / ブルボン王朝 / 築城 / インフラ |
研究実績の概要 |
2020年度に引き続き、2021年度も新型コロナウイルス感染症拡大問題により海外調査を実施することができなかった。そこでフランス国立図書館等のデジタルアーカイヴ等を活用し て、関連書資料の整理に努めつつ、これまで行ってきた関連する諸調査の成果を著作や日本建築学会『技術報告集』に投稿し発表した。本研究は、ルイ14世、ルイ15世、ルイ16世治世下のヴェルサイユ城館研究、および、ルイ14世治世下の都市築城などの国土インフラ、都市インフラの領域史・都市史的研究からなる。前者については、『図説キリスト教会建築の歴史』増補新装版(単著, 河出書房新社, 2021)、中島智章「土居義岳『建築の聖なるもの 宗教と近代建築の精神史』を読む」(日本建築学会西洋建築史小委員会 西洋建築史の諸問題 第4回ラウンドテーブル)、中島智章他「坂野正則編『パリ・ノートル=ダム大聖堂の伝統と再生』を読む」(日本建築学会西洋建築史小委員会 西洋建築史書評会)を、後者については、中島智章、鈴木敏彦、香川浩「古市公威によるフランス・デュランス川の橋梁・道路等視察記 『ヨーロッパの公共事業についての覚書』の活字化と邦訳 その2」、『日本建築学会技術報告集』(日本建築学会、2021年6月)、および、中島智章、鈴木敏彦、香川浩、杉原有紀「古市公威によるフランス・マル セイユの港湾施設等視察記 『ヨーロッパの公共事業についての覚書』の活字化と邦訳 その3」、『日本建築学会技術報告集』(日本建築学会、2022年2月)を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は、a) ルイ14世、ルイ15世、ルイ16世治世下のヴェルサイユ城館研究、および、b) ルイ14世治世下の都市築城などの国土インフラ、都市インフラの領域史・都市史的研究からなっていて、それぞれにおいてこれまでの調査で得られた成果を発表することができたが、2021年度に予定していた現地調査を実施することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度に引き続き、フランス国立図書館等のデジタルアーカイヴ等を活用して史料調査を進めるとともに、著作、『日本建築学会計画系論文集』、『日本建築学会技術報告集』等で成果を発表していくこととする。また、本年度は海外調査が可能になる感触があり、2度程度の海外調査の実施を図る。それが無理な場合でも国内の関連研究者との学術交流を従来以上に図っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症拡大問題を受けて本務校が定めた出張関連規定により、海外渡航は禁止されていたため、2020年度、2021年度ともに予定していた海外調査が実施できなかった。本年度も状況は予断を許さないが、欧州各国政府、および、日本政府において渡航制限が緩和されつつあり、今年度以降は実施可能になることが期待され、可能なら年2, 3度の海外調査を企画したい。また、海外渡航できない場合でも、国内の研究者との研究交流を積極的に図っていくことも考慮している。
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