研究実績の概要 |
2020年度、2021年度は新型コロナウイルス感染症拡大問題により海外調査を実施することができず、2022年度はそのような状況は多少改善されたが、PCR検査等の制約があり、十全に実施できなかった。かろうじて2022年8月に1回実施することができ、米国における、いわゆる「アメリカン・ボザール」(フランスの国立美術大学校(エコール・デ・ボザール)に留学した米国人建築家たちの作品等)をはじめとした様式建築やフランク・ロイド・ライトの建築作品の調査を実施することができた。また、フランス国立図書館等のデジタルアーカイヴ等を活用して、関連書資料の整理に努めつつ、これまで行ってきた関連する諸調査の成果を著作や日本建築学会『技術報告集』に投稿し発表した。本研究は、ル14世、ルイ15世、ルイ16世治世下のヴェルサイユ城館研究、および、ルイ14世治世下の都市築城などの国土インフラ、都市インフラの領域史・都市史的研究からなる。前者については、著作『パリ・オペラ座 響き合う芸術の殿堂』(共著, 公益財団法人石橋財団アーディゾン美術館, 2022)、口頭発表「「バロック」とカトリック改革の教会建築」(宗教モニュメント研究会, 2022年5月27日, オンライン)、放送出演「魅惑のバロック建築」(シラス建築系勝手メディアver.3.0)等を、後者については、中島智章, 鈴木敏彦, 香川浩, 杉原有紀「古市公威によるローマ市の都市整備事業視察記 『ヨーロッパの公共事業についての覚書』の活字化と邦訳 その4」、『日本建築学会技術報告集』(日本建築学会、2023年2月)を発表した。
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