研究課題
基盤研究(C)
マルチロータ機の安全な運用に資する損傷推定システムの開発を行った.まず小型超音波送受信機を用いたロータ吹き下ろし速度の推定システムを構築した.さらにロータ・ブレード先端が損傷した機体周りの可視化により損傷の流れ場への影響を解析し,超音波を使った吹き下ろし速度推定値を用いた損傷推定アルゴリズムを構築した.検証実験によりロータ直径の0.9%の損傷を推定アルゴリズムで検出可能であることが確認できた.
航空機力学
ドローン(マルチロータ機)が幅広く利用されるようになったが,同時に故障による墜落が発生し人的・物的損害が生じる危険性も高くなった.そこでドローンの飛行においてもっとも重要なデバイスであるロータ・ブレードの損傷検出技術を開発した.超音波を用いてロータ吹き下ろし速度を推定し,さらにそれから損傷を検出する新しい技術である.吹き下ろし速度は機体ダイナミクスを決定する重要なパラメータであり,事故防止のみならず飛行制御への応用など幅広い展開が期待できる.