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2023 年度 研究成果報告書

燃料組成がブラックカーボンの排出・光吸収特性に与える影響

研究課題

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研究課題/領域番号 20K04953
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分24020:船舶海洋工学関連
研究機関国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所

研究代表者

益田 晶子  国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 海上技術安全研究所, 系長 (10322679)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードブラックカーボン / 舶用燃料
研究成果の概要

ブラックカーボン(BC)の排出量は、一般に燃料油中のアロマ成分量に依存すると言われている。飽和成分が7割をしめる超低硫黄留出油(LSA)と、アロマ成分が5割をしめる高硫黄残渣油(HFO)、飽和分が6割程度の低硫黄残渣油(LSC)を用いて、ブラックカーボンの排出量を調査したところ、エンジン負荷率が高い場合は燃料油による差はほとんどなかった一方、低負荷率の時には、LSC>HFO>LSAの順でBC排出量が多かった。したがって、BC排出量はアロマ成分の含有量のみに依存するわけではないことが明らかになり、H/C比の分析等から、より高次に結合した芳香族成分がBC排出量の増大につながっていることがわかった。

自由記述の分野

環境分析化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

舶用エンジンから排出されるブラックカーボン(BC)は、北極海域では雪氷を溶かし温暖化を促進するとして規制が検討されている。燃料組成やエンジン負荷率がブラックカーボンの排出量に与える影響を明らかにするため、留出油と残渣油を用いて、燃料油中のアロマ分、パラフィン分を分析するとともにBCの排出量を調査した。BCの排出量は燃料油性状だけでなくエンジンの運転状態にも大きく依存し、燃料油性状の影響が大きく現れる条件では、アロマ成分量ではなく、不飽和度の高さや構成成分の分子量の大きさに依存することが明らかとなった。この結果は燃料のアロマ分やH/C比で舶用燃料を規制しようとする動きに一石を投じるものである。

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公開日: 2025-01-30  

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