研究課題
1. 昨年度に引き続き,環境投資の事例として,発電容量への投資問題を分析した.具体的には,価格のジャンプリスクを考慮した.結果として,また,容量市場への売 却割合が大きくなるにつれて,容量価格の閾値は小さくなるが,電力価格の閾値は大きくなることが示され,両価格の組み合わせによって,投資が促される場合と抑制される場合があることが示された.この成果は,2023年度数理解析研究所共同研究(公開型)「ファイナンスの数理解析とその応用」にて発表した.2. 昨年度に引き続き,本研究の応用として,感染症リスクの制御問題の分析を進めた.具体的には,パンデミックオプションを定式化し,事業者がパンデミックリスクをどのくらいヘッジできるかを分析した.この成果は,Proceedings of Asian Conference of Management Science and Applicationsに掲載予定である.3. その他の本研究の応用として,スポーツファイナンス,M&A投資問題,ポートフォリオ最適化について研究した.これらの成果は各学会にて発表し,Proceedings of Asian Conference of Management Science and Applicationsに掲載予定である.4. 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)の共同研究から引き続き,カリフォルニア大学サンタクルーズ校のYihsu Chen教授との共同研究を継続した.ただし,コロナ禍の影響で対面の交流はできなかったため,オンラインにて実施した.研究期間全体をとおして,査読付き論文4件,査読なし論文3件,書籍1件,学会発表27件の成果が得られた.
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (18件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件)
Proceedings of Asian Conference of Management Science and Applications
巻: 2023 ページ: accepted
京都大学数理解析研究所講究録, ファイナンスの数理解析とその応用
巻: 2237 ページ: 104-115