本研究では,環境投資が社会的厚生に与える影響を考慮した環境政策の評価手法を提案した.主な研究成果として,(1)電力市場価格と容量価格のジャンプリスクを考慮した,リアルオプション・アプローチによる発電容量投資に対する評価モデルの構築,(2)感染症問題への応用として,確率的SISモデルを用いた最適ワクチン接種戦略の分析とアメリカンパンデミックオプションの価格分析,(3)M&A投資問題への応用として,直接的または段階的アプローチによる友好的な合併による産業進出戦略の分析,(4)スポーツファイナンスへの応用として,サッカークラブ評価のための選手契約価値プライシングモデルの構築が挙げられる.
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