研究課題/領域番号 |
20K04990
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
中島 健一 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (80278564)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | マネジメントシステム / QCDE / SCM |
研究実績の概要 |
モノづくりの領域における我が国の国際競争力の源泉ともなってきた総合的マネジメントシステムでは、品質(Q: Quality)、コスト(C: Cost)、納期(D: Delivery)を複合的に評価し、継続的改善によってシステムのスパラルアップが行われるという特徴が知られている。本研究では、今日のデジタルトランスフォーメーション(DX)に象徴される情報通信技術(ICT)を活用したビジネスプロセスの管理・運用について、このQCDの評価に加え、SDGsにより象徴される持続可能な経済発展を実現するために重要である環境(E: Environment)側面も考慮したサプライチェーン・マネジメントシステム(SCM)の構築について検討を行っている。 2021年度においては、前年度からの新型コロナウイルス感染症拡大の影響を引き続き受けることとなり、当初計画通りに企業の現地調査やトップマネジメントへのヒアリング調査を行うことは厳しい状況であった。しかしながら、コロナ禍におけるICTの活用や企業関係者等の協力により、一部の計画については実施することができた。例えば、ICTを活用して生産・物流プロセス革新を行うメーカーに関して、品質・環境マネジメントシステムにおける従来型の現場プロセス管理からの変革を推進する重要項目などについての調査を実施した。また、IoT(Internet of Things)に基づくデータ収集等を考慮したQCDE評価におけるマネジメントシステムの構造特性や管理点・管理項目についての検討も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度から引き続き新型コロナウイルス感染症の影響をうけ、本研究テーマの中核となるサプライチェーンに関わる製造現場運営の実務視察、実際のオペレーションシステムの情報収集等を当初計画通りに実施することが困難となったため、現在の進捗としては、予定よりやや遅れた状況となっている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナ感染症の影響により引き続き制約された研究環境ではあるが、現在、行動制限も緩和されており、本研究テーマの中核となるサプライチェーンに関わる製造現場運営の実務視察、マネジメント層へのヒアリング調査等の情報収集を加速させる予定である。また、収集した情報に基づき、不確実性を考慮したマネジメントシステムモデルの構築等を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナ感染症の影響により、予定された企業。組織体の現地調査等が実施できなかったため、次年度使用額が生じることとなった。これまで予定された現地工場調査、ヒアリング調査を含め、さらに本研究において必要となる現地調査や情報収集等の費用として使用予定。
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