研究課題/領域番号 |
20K04991
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
石井 信明 神奈川大学, 工学部, 教授 (40406426)
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研究分担者 |
高野 祐一 筑波大学, システム情報系, 准教授 (40602959)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 経営工学 / プロジェクトマネジメント / 管理技術 / 契約方式 / コスト見積り / 競争入札 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、プロジェクトの「接続部分」における管理技術の充実によるプロジェクト価値向上と、社会の安心・安全への貢献である。すなわち、プロジェクト構想段階における要求仕様化の研究と遂行段階におけるプロジェクトマネジメント研究の狭間にあり、学術の世界で見逃されて来たプロジェクト接続部分における管理技術の研究として、①見積り戦略の研究、②プロジェクト遂行体制と契約方式の設計手法について研究を行う。 2020年度は、「プロジェクト遂行体制と契約方式の設計手法」の研究として、設備投資プロジェクトにおける「入札要請コントラクター選択問題」を提起し、その内容を日本設備管理学会にて口頭で発表した。当該研究分野では、多くの場合、プロジェクト受注者の観点から研究が行われてきた。本テーマでは、発注者の立場から合理的なプロジェクト遂行体制を作るための管理技術として、入札要請コントラクター選択問題を検討した。 また、プロジェクト遂行を支える意思決定支援システムとして、「プロジェクト実績データを用いたプロジェクトの進行状況評価手法」の研究を行った。本テーマでは、プロジェクトの成否にステークホルダー間のコミュニケーションの良否が関わることに着目した。すなわち、プロジェクト遂行に必要な会議体でのコミュニケーションの内容を体系的に整理し、実績データを蓄積できる仕組みを検討した。その上で、統計分析手法を用いてプロジェクト実績とプロジェクトの現状を比較し、プロジェクトの状況評価と対策を導き出す方法を検討した。 なお、「プロジェクト遂行体制と契約方式の設計手法」の研究の内、「入札要請コントラクター選択問題」については、関連学会誌に研究成果を投稿し、現在、審査中である。「プロジェクト実績データを用いたプロジェクトの進行状況評価手法」の研究については、毎月1回のペースで研究会を開催し、検討を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予定していた国際学会の中止などがあり、多少の遅れが生じている。 今後は、発表回数を増やすなどにより、遅れを取り戻す計画である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題の今後の推進方策として、定期的な研究会の開催と計画的な学会発表を行うこととする。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた国際会議の中止による旅費、参加費の未使用が生じた。また、移動の制限などから、研究会の開催頻度が少なくなり、謝金金額が予定よりも少なくなった。 来年度(令和3年度)は、研究会の活発化に加えて学会参加の頻度を多くする計画である。
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