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2023 年度 実施状況報告書

瀬戸内海島嶼部における地上デジタル放送難視聴地域のための伝送方式の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K04994
研究機関鹿児島工業高等専門学校

研究代表者

佐藤 正知  鹿児島工業高等専門学校, 電気電子工学科, 准教授 (50453949)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード地上デジタル放送 / 時空間符号化 / 中継局協調送信
研究実績の概要

昨年度に引き続き、自作したテレビ電波の屋外計測装置(ディジタルレベルチェッカ―,大容量モバイルバッテリー,ノートパソコンなどにより構成)を用いてテレビ電波の測定実験を行うと同時に、電波伝搬解析ソフトRaplab(レイトレーシング法)を用いて周辺の地物を模擬した解析空間を作成しマルチパス伝搬の状況をシミュレーションした。Raplabで構築した解析空間内に測定地点の座標を入力するため、GNSS測位を利用できる測位装置を購入している。指向性の強い八木アンテナを用いて実測して得られた角度毎の電力プロファイルをレイトレーシング法の結果と一致させるように解析空間を調整した後、シミュレーション上でパス毎の到来時間差を計算し、水平面で無指向性の受信アンテナを使用したと仮定したときの伝搬モデルの作成を試みた。結果としては、ガードインターバルを超える遅延波が発生する伝搬環境となり、ブロックノイズが生じると推測されることが分かった。無指向性のアンテナによる実測は次年度の課題とする。
一方、本研究課題で検討しているMIMO伝送をマルチユーザ環境に拡張したMU-MIMO伝送法について、ユーザ間で直交した仮想通信路を生成してマルチストリーム伝送について電力配分も最適化した送信プリコーディング法を提案し、また、テレビ放送に用いられるOFDM伝送においてはOFDM伝送前にプリコーディング処理を行う伝送法に対する繰り返し受信機に関する提案を行い、国際会議で2件の口頭発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

測定結果とシミュレーション結果を一致させる作業に時間を要しており、特定の地点での伝搬モデルは作成に目処が付いているものの、汎用的な伝搬モデルの作成までは難しい状況である。伝送方法の評価については、順調に進められている。

今後の研究の推進方策

複数の無指向性アンテナを空間的に配置したアレーアンテナについて、作成した伝搬モデルにおいて通信品質の評価を行う。また、隣接する中継局が同一周波数のチャネルを用いて強調信号を送信した場合の通信品質の改善について評価する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の影響により研究計画の変更があったため

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] A Study on Theoretical Analysis of Iterative Detection of Precoded OFDM using MMSE Equalizer2024

    • 著者名/発表者名
      Tadatomo Sato, Teruji Ide
    • 学会等名
      2024 RISP International Workshop on Nonlinear Circuits, Communications and Signal Processing
    • 国際学会
  • [学会発表] Evaluation of the Impact of Channel Estimation Error on Inter-User Orthogonal Transmission in MU-MIMO Downlink2024

    • 著者名/発表者名
      Yoshitaka Taniyama, Teruji Ide, Tadatomo Sato
    • 学会等名
      2024 RISP International Workshop on Nonlinear Circuits, Communications and Signal Processing
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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