研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、心電図データを用いて疑わしい心疾患の特定を可能にするシステムを開発することであった。本研究では、14種類の心疾患を「ビート(拍動)が観測される心疾患」と「ビートが不明瞭な心疾患」の2つのケースに分類し、それぞれのケースについて識別モデルを構築した。テスト用の心電図データを用いてモデルの性能を評価する実験を行った結果、すべての心疾患において既存研究を大きく上回る識別精度を達成した。
データマイニング、機械学習
既存研究では、限定された心疾患の識別(例えば、心筋梗塞か否かの識別)に焦点が当てられていた。一方、本研究は多種類の心疾患を対象とした識別を可能にした点で既存研究と比較して優位性を有している。本研究で開発した技術は、医療現場のスタッフが心電図を用いて疑わしい心疾患を迅速に特定するための有効な支援ツールとなりえる。