研究課題
基盤研究(C)
本研究では,異質的な意思決定過程を前提として,避難の備え及び避難行動の統合モデルを構築,適切な避難行動を促すための政策的示唆を得ることを試みた.主要な研究成果は,①災害の脅威が迫った時間帯による避難行動への影響,②避難の備えと避難行動の意思決定の因果関係,③災害関連情報の取得と避難行動の意思決定の因果関係,④災害関連情報の取得状況と避難行動の意思決定過程の関係性,にまとめられる.
減災計画
本研究では,災害の脅威が迫る時間帯によって,住民の避難行動が異なることを示した.また,災害関連情報の取得状況によって避難行動に至るまでの住民の意思決定過程が異なることを明らかにした.これらは既存研究にない知見であり,学術的意義のある分析結果である.また,この結果は災害の脅威が迫る時間帯によって,災害関連情報の発信方法を変更する必要性があることを示唆している.詳細はさらなる検討を必要とするが,その根拠となる分析結果を示した点は社会的にも意義のあるものである.