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2021 年度 実施状況報告書

移動エージェントを用いた構造物検査のための飛行群ロボット制御の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K05010
研究機関日本工業大学

研究代表者

神林 靖  日本工業大学, 先進工学部, 准教授 (40269527)

研究分担者 滝本 宗宏  東京理科大学, 理工学部情報科学科, 教授 (00318205)
松澤 智史  東京理科大学, 理工学部情報科学科, 講師 (20385529)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード移動エージェント / 飛行ロボット / 飛行制御 / マルチコプター
研究実績の概要

橋梁のような複雑な形状をもつ構造物の健全性を,外側から精査することを目的とする自律的無人飛行群ロボットシステムを開発している。無人飛行体による構造物検査も試験的に行われているものの,すべて人間が操縦するものである。その性質上一機を巡回させて人間が視覚検査する方法であり,見落としも多く,災害復旧時のような緊急時には間に合わない。この問題を解決するために,複数の自律的な飛行ロボットの編隊によって,網羅的な構造物の健全性検査を自動化する。そのために,構造体から一定の距離を保ちつつ編隊を維持する無人飛行体の制御アルゴリズムを構築すべく研究を進めている。
現在使用中の飛行ロボット(UAV)はPhantom4と呼ばれるものであるが,各UAVに,前方に2台,左右に1台ずつ,下方に1台搭載されているLiDARセンサの測定値をTeensy 4.1で集約してRaspberry Pi 4に伝達する。次に,集約された値から飛行している環境を把握し,その情報をXML-RPCによってUAVに搭載されているRaspberry Pi 4からコントローラに搭載されているRaspberry Pi 4へ伝達する。コントローラに搭載されているRaspberry Pi 4は,受け取った情報をもとにArduino Nanoにコントローラを制御させることでUAVを操縦する。個別の制御をそれぞれのデジタルポテンショメータの抵抗値に応じて制御しているため,Arduinoはコントローラに4台搭載し,既存コントローラの個別制御に対応させた。
周辺環境の把握には,LiDARセンサを使用した。LiDARセンサは得られた数値をもとにUAVの周辺環境を判断する。前方2台の搭載しているLiDARセンサから得られた最小値に合わせ,左右の方向転換を行い,検査する対象である壁等に平行に飛行させることに成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルスの感染拡大により,研究に協力してくれる学生を含めて研究者間の連携を取るのが困難であった。とりわけ他大学と連携しての実験が難しかった。また使用しているUAVの設計が公開されていないので,上記「研究実績の概要」にあるように複雑な制御機構を製作しなければならなかった。困難な状況の中でもUAVを自在に制御する機構を完成させることができた。単機での構造物解析データを取得することは可能となるところまで遅れを取り戻すことができた。

今後の研究の推進方策

一昨年度,昨年度の進捗の遅れを取り戻すべく努力したい。
機材は現状のPhantom4を追加導入して,複数のUAVによる編隊飛行を完成させて,協働しつつ構造物解析データの取得を達成したい。その際,複数UAV間の協働に移動エージェントが有効であることを示したい。

次年度使用額が生じた理由

令和3年度は新型コロナウイルスが収束せず,共同研究者との連携を取るのが困難であっただけでなく,学会発表の機会も少なくなった。学会発表は行ったが,オンライン開催であったため旅費支出が不要になったため,次年度使用額が生じた。
令和4年度には複数のUAVを統合して運用する予定であり,新しい機体を購入する予定である。また本研究を含めてマルチエージェントのワークショップを権威ある国際学会の併設ワークショップとして主催する予定である。このワークショップを含めて研究成果を積極的に発信するための経費として使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] A Multi-Agent Approach for Evacuation Support in Mountainous Areas Using UAV2021

    • 著者名/発表者名
      Yasushi Kambayashi
    • 学会等名
      International Conference on Practical Applications of Agents, Multi-agent Systems
    • 国際学会

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公開日: 2022-12-28  

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