研究課題
基盤研究(C)
SPring-8放射光を用い、高温変形中の微細組織変化を高時間分解能(Δt=1s)で測定するための測定系開発を行った。その測定系を用いることにより、Al合金において、変形中の転位密度変化を測定し、機械的性質と良く対応することを明らかにした。また、転位増殖速度や動的回復速度についても算出し、変形温度や合金添加によってどのように変化するかを調べ、加工硬化挙動との対応を明らかにした。
材料組織学
高温では材料内の微細組織は時々刻々と変化し、それに対応して機械的性質も変化する。高温変形についてより深く理解し、新たな耐熱材料の開発につなげるためには、高温変形後の組織を観察するのではなく、高温変形中の組織をIn-situ測定することが重要である。本研究結果によって、高温変形中のAl合金における微細組織変化挙動と機械的性質の対応がとれるようになったことから、各種Al合金において調査を進めることによって、耐熱性向上への指針が構築されると期待される。