Al粒界エネルギーの実験結果を再現する計算法が確立した。これによって、あらゆる金属系の平衡温度での粒界エネルギー、有限温度での粒界での溶質原子の自由エネルギー、析出物の核生成の活性化エネルギーを高精度に求めることが可能となった。この計算法を使えば、ミクロ組織を制御する工業プロセスの操業設定を計算だけで高精度に予測できる。 さらにこの研究を通して、粒界に適用されていた転位モデルが誤っていること,転位エネルギーが転位芯に起因することが解明された。これは、材料制御の基礎となる転位論の再検討の足掛かりとなる。
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