この申請者は第一原理計算KKR法の自動化を行い網羅自動計算を実現し,磁化,磁気相転移温度,残留電気伝導率の計算も行った。4f系を除いて金属元素を中心に38元素の組み合わせによる四元等比ハイエントロピー合金のBCC構造、FCC構造それぞれに対して約7万個、合計約14万個の物質量計算を行った。網羅計算結果に対して説明可能な機械学習手法を適用することにより構成元素の周期律表列の散らばり(分散)が小さいほど残留電気伝導率が高いという法則を発見した。また,磁化がノンコリニアになる場合に、HEAのカクテル効果として元素間のフラストレーションにより非磁性体の可能性を示唆した。
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