Pb(Zr,Ti)O3 (PZT)は圧電素子として電子デバイスに用いられている。しかしながら有毒な鉛を含むため将来RoHS指令等で使用が制限される可能性がある。(K0.5Na0.5)NbO3 (KNN)とその固溶体は代替候補材料の1つである。PZTに比べて圧電特性が小さいので向上させる必要がある。本研究では、KNNより圧電特性が大きく、その温度安定性に優れるKNN固溶体の単結晶を作製し、その圧電特性d33が405 pC/Nと多結晶体の値よりも1.7倍大きいことを明らかにした。KNN系単結晶においても結晶異方性を活かすことで、圧電特性を向上できることを示した。
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