水素は450 GPaの超高圧力下で金属化し、さらに室温超伝導を示すとの理論予測があるが、圧力が高く実験的に困難であることから実証には至っていない。本研究ではこの検証実験を遂行するに必要な圧力発生技術開発と、実験上の様々な問題点に取り組み解決してきた。非常に困難な水素封入の成功率を向上させることができた。水素は圧縮率が大きく、試料室が縮み絶縁層が崩れ易いことから、圧力印加に伴う電極の断線をしばしば 引き起こすことが問題として残っている。我々は室温において120 GPaまでの水素の加圧測定に成功している。水素の金属化および室温超伝導の検証が目前となった。
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