研究課題/領域番号 |
20K05104
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
柴田 裕史 千葉工業大学, 工学部, 教授 (90434034)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ヤヌス粒子 / ピッカリングエマルション |
研究実績の概要 |
本年度は、ヤヌス粒子の簡便な調製方法として、パラフィンワックスを用いたO/Wピッカリングエマルションの調製について検討をおこなった。加熱した液体のパラフィンワックス、水および球状シリカ粒子を混合することで、シリカ粒子が油滴の表面に吸着したO/Wピッカリングエマルションを得た。このO/Wピッカリングエマルションを室温まで冷却することで、表面にシリカ粒子が固定化された固体の油滴を調製した。この固体の油滴をシランカップリング剤溶液に浸漬させ、シリカ粒子の表面をシランカップリング剤で修飾することでヤヌス粒子の調製を試みた。水とメシチレンからなる二相分離液に、シランカップリング剤で修飾されたシリカ粒子を添加したところ、未修飾のシリカ粒子を水相に分散したのに対し、修飾処理をおこなったシリカ粒子は水相と油相の界面に存在していた。以上の結果より、簡便にヤヌス粒子を調製することに成功したことが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、ヤヌス粒子の簡便な調製方法の確立、チタニア/シリカ複合ヤヌス粒子の調製、および、チタニア/シリカ複合ヤヌス粒子の光物性の検討、の3つの段階からなる。本年度は、その第一段階であるヤヌス粒子の簡便な調製方法を確立することができたため、おおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
おおむね順調に進行しているので、今後はチタニア/シリカ複合ヤヌス粒子の調製について検討を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により研究活動が制限されたため、当初の予定よりも使用額が少なくなった。次年度は、スターラーなどを購入することで、より効率的に研究を進めるために使用する予定である。
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