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2021 年度 実施状況報告書

新規な反応性環動高分子を用いた強さと伸びを併せもつ革新的な炭素材料界面の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K05111
研究機関山形大学

研究代表者

高橋 辰宏  山形大学, 大学院有機材料システム研究科, 教授 (60344818)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード炭素繊維 / 界面 / 環動高分子 / 反応性
研究実績の概要

炭素繊維上への設計として、2年目は、1年目で作製に成功しているポリカプロラクトン末端のOHを部分カルボン酸変性したポリロタキサンを、、まず、量をある程度必要なために合成作製し、作製したごとに、NMRで部分カルボンさの変性量を確認した。炭素繊維上に、ポロビニルオキサゾリンを結合被覆し、続いてこの部分カルボン酸変性ポリロタキサンを結合被覆した。マトリックとて、反応性があるエチレンメタクリル酸共重合体を用いた。エチレンメタクリル酸共重合体のカルボン酸と、部分カルボン酸変性ポリロタキサンとの結合は、2官能性のオキサゾリンで行った。この時、精密な設計を行う為に、エチレンメタクリル酸共重合体のカルボン酸のカルボン酸をすべて2官能性のオキサゾリンで反応させて、オキサゾリン末端のエチレン共重合体を作製した。そのIR分析からほぼすべてのカルボン酸がオキサゾリンに変性させていることがわかった。一方、界面が、伸びと強度への影響の評価を行う為に、伸びを抑えた基準をつくる必要があり、その点から15重量%の炭素繊維とすることにした。しかし、オキサゾリン末端のエチレン共重合体は、再度の加熱溶融混合により、オキサゾリン同士で、部分架橋しているこが判明し、これをマトリックスとすることが最適でないことがわかった。この為、炭素繊維にポリビニルオキサゾリンを通じて結合被覆した部分カルボン酸変性ポリロタキサン、これをベースにオキサゾリン変性をしてマトリックスと結合させる検討を開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

作製したオキサゾリン変性した共重合体は、再度の加熱溶融混合で自己架橋していることがわかったが、炭素繊維を15重量%とすることが基準としていいこともわかり、新たな方法でマトリックス検討を開始でき、このためおおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

本年度の進展をベースにして、炭素繊維/ポリビニルオキサゾリン/部分カルボン酸変性ポリロタキサン、この表面をオキサゾリンで変性させる方法で、マトリックスと結合させるアプローチで行うことを計画している。

次年度使用額が生じた理由

オンラインでの打ち合わせ、オンラインの学会で、旅費が使用なかった為である。しかし、最終年度は、コロナも落ち着き旅費の計画的使用も予定しており、また、人件費、研究消耗品と、炭素材料界面の新たな設計目的に計画な使用を予定している。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Nanometer-Thick SiN Films as Gas Barrier Coatings Densified by Vacuum UV Irradiation2021

    • 著者名/発表者名
      Sasaki Tatsuki、Sun Lina、Kurosawa Yu、Takahashi Tatsuhiro、Suzuri Yoshiyuki
    • 雑誌名

      ACS Applied Nano Materials

      巻: 4 ページ: 10344~10353

    • DOI

      10.1021/acsanm.1c01862

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Characterization and mechanical strength of wholly aromatic liquid crystalline polymers with low melting point2021

    • 著者名/発表者名
      Takasuka Shogo、Takahashi Kohei、Takahashi Tatsuhiro
    • 雑誌名

      International Journal of Polymer Analysis and Characterization

      巻: 27 ページ: 43~51

    • DOI

      10.1080/1023666X.2021.2004012

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Preparation of oxazoline-group-functionalized diamond using poly(2-vinyl-2-oxazoline) based on a model reaction between oxazoline and carboxylic acid2021

    • 著者名/発表者名
      Goto Teruya、Nitta Riku、Nukui Takuya、Takemoto Mitsunobu、Takahashi Tatsuhiro
    • 雑誌名

      Diamond and Related Materials

      巻: 120 ページ: 108693~108693

    • DOI

      10.1016/j.diamond.2021.108693

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Removal of Trithiocarbonyl End Group of RAFT-Polymerized Poly(stearyl acrylate) and Effect of the End Group on Thermal and Structural Properties2021

    • 著者名/発表者名
      Oishi Eri、Takamura Masumi、Takahashi Tatsuhiro
    • 雑誌名

      Polymers

      巻: 13 ページ: 4169~4169

    • DOI

      10.3390/polym13234169

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Fine structure and shape analysis of acetylene black by scanning electron microscope2021

    • 著者名/発表者名
      T.Tomita, T.Takahashi, T.Nagai
    • 学会等名
      The 9th international conference on smart systems engineering 2021
    • 国際学会
  • [学会発表] Chemical reactivity of 2-Ethyl-2-oxazoline with various functional groups and it’s application2021

    • 著者名/発表者名
      T.nukui, T.Takahashi
    • 学会等名
      The 9th international conference on smart systems engineering 2021
    • 国際学会
  • [学会発表] ポリビニルオキサゾリンを用いた反応性を有する炭素材料表面上の均一薄膜の作製とその特性2021

    • 著者名/発表者名
      新田陸、後藤晃哉、高橋辰宏
    • 学会等名
      日本界面学会2021年年次大会
  • [学会発表] 反応性高分子を化学結合させた炭素繊維ポリプロピレン複合体の強度特性2021

    • 著者名/発表者名
      千葉北斗、後藤晃哉、高橋辰宏
    • 学会等名
      日本界面学会2021年年次大会
  • [学会発表] 反応性高分子/MWCNTが結合被覆された炭素繊維ポリスチレン複合体の特性2021

    • 著者名/発表者名
      床次僚真、後藤晃哉、高橋辰宏
    • 学会等名
      日本界面学会2021年年次大会
  • [学会発表] ポリビニルオキサゾリンが単分子結合被覆された炭素材料表面のアミン化2021

    • 著者名/発表者名
      明日拓也、後藤晃哉、高橋辰宏
    • 学会等名
      日本界面学会2021年年次大会

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公開日: 2022-12-28  

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