大型蓄電池として期待されるレドックスフロー電池(RFB)に着目し、レドックフロー電池の高エネルギー密度化を狙った電解液開発を行った。バナジウム系RFBでは新規1,3-プロパンジスルホン酸バナジル(PDSV)を用いた電解液が、高温、低温で安定であること、従来の硫酸電解液を用いた場合と比べて、約1.5倍エネルギー密度の向上が見込めることが実証された。Ti-Mn系RFBに関しては、正極電解液中にメタンスルホン酸(MSA)を添加したところ、MnO2沈殿物が微細化(20-30 nm)し、MnO2微粒子の安定化にMSAが有効であり、またそれによりエネルギー密度の大きな向上が確認された。
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