本研究では、ペレット状のサンプルを電気炉で加熱しながら交流電場を印加し、サンプルの収縮を計測するフラッシュ焼結の装置を開発した。開発した装置を用いてLiイオン伝導性を示す酸化物系固体電解質 Li1.5Al0.5Ge1.5(PO4)(LAGP)のフラシュ焼結に成功した。フラッシュ焼結が生じる温度は、印加電場が強くなると低下し、300V/cmの電場を印加すると280℃という極めて低い電気炉温度でフラッシュ焼結が起こることを明らかにした。印加電場と電流の組み合わせがLAGPの焼結と微構造形成に及ぼす影響を検討し、比較的強い電場でフラッシュ焼結を行うと数十μmの気孔が形成されることを明らかにした。
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