研究課題
市販HVPE-GaN(0001)結晶に荷重を変えたビッカースおよびバーコビッチ圧痕を形成したモデル試料を多光子励起顕微鏡だけではなくCLとCMPを繰り返す方法で観察し導入転位パタンには3種類あること、その3次元サイズは面内広がり、侵入深さともに圧痕の長さ(d1)と比例関係にあることを示し、圧痕の対角長さから転位パタンの3次元サイズを推定する相関式を得た。また、最も深くまで伸びる転位は<-12-13>{1-212}であることを証明した。また、圧痕対角長さの比例関係は圧入時に印加されたエネルギーと転位エネルギーがつりあうまで転位が進展すると仮定すると説明できることを示したが、この関係を使って計算したflower pattern内の<11-20>{0001}転位の長さと三角領域内の転位<-12-13>{1-212}の長さの比は実験結果とよく整合することが分かった。市販HVPE-GaN(0001)結晶上で荷重と速度を制御したバーコビッチ圧子を走査してモデルスクラッチを形成し、そのスクラッチ形状とスクラッチ周囲に発生した転位パタンとその3次元サイズを調べた。スクラッチ幅は閾値以上では荷重の平方根に比例することを見出した。発生した転位パタンにはスクラッチ方向依存性があり、[11-20]走査では走査方向に±60°方向に延びた転位ループが優先的に発生し、[1-100]走査では走査方向に±30°方向に延びた転位ループが優先的に発生した。転位パタンの面内広がりおよび進展深さともにスクラッチ幅と正の線形関係があった。上記の結果からスクラッチで生じた転位パタンについてもスクラッチ幅から推定できる可能性があることがわかり、新たな加工変質層厚評価装置開発の基本原理となることが期待される。
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
Journal of Applied Physics
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