静電噴霧法は、質量分析器におけるイオン化装置やインクジェットプリンタ、あるいは農薬散布等に応用されている。静電噴霧法により生成した多価帯電液滴は、蒸発、Rayleigh分裂、イオン放出等の過程を経て、単一分子イオンやナノ粒子を生成する。本研究により生成する多価帯電液滴の蒸発・分裂過程のダイナミクスとそれに伴い発生するイオンやナノ粒子の生成過程、生成イオンの動態解析、つまり、より実際の現象に則した解析が可能となり、多価帯電液滴の効率的な搬送および生成イオンとナノ粒子からの機能発現の制御および帯電液滴の蒸発・分裂過程の定量的な理論的考察が可能となり、装置および操作条件の最適化につながる。
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