難脱水性有機汚泥の高効率な脱水法の開発は、汚泥の減量化や脱水汚泥の資源としての有効利用の見地から現在急務とされている課題である。省エネルギー的な脱水操作として機械的固液分離が導入されているが、現在の技術ではその脱水度は充分なものではなく、その後に熱的操作を必要としている。本研究では、汚泥を構成する微生物細胞の内と外の浸透圧差を利用する浸透圧脱水法を確立し、汚泥の含水率を迅速に60%程度まで減少させることに成功しており、従来技術の70~80%を遙かに凌駕する成果が得られている。高い脱水速度と高い脱水度の両者を同時に満足し、汚泥の固形燃料化に繋がる省エネルギー的な脱水プロセスとして有用である。
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