本研究では、触媒活性を有するケギン型ヘテロポリ酸塩の膜を作成することを目的とし、ヘテロポリ酸分子の集積法の検討、および、ヘテロポリ酸集積体の構造評価手法の検討を行った。膜の作成に向けたヘテロポリ酸集積法として、気液界面でのヘテロポリ酸分子の集積を検討した。ケギン型ヘテロポリ酸とアルカリ金属塩を含む水溶液にアルキルアミンを加えることにより、気液界面を覆う膜の形成が可能であることを明らかにした。また、走査透過電子顕微鏡によるヘテロポリ酸集積体観察の条件検討を行い、電子線に弱いヘテロポリ酸集積体であっても原子分解能で構造観察することを可能とした。
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