研究課題
基盤研究(C)
本研究では、アゾベンゼンの光異性化によるナノスクロールに光伸縮運動の機能発現メカニズムを明らかにした。ナノシート上にアゾベンゼンを均一に配列化させたナノ構造形成や光励起によるナノスクロール内の物性変化が光エネルギーを効率良く運動エネルギーへ変換するために重要であり、ナノシートの表面構造と分子内へのアルキル鎖導入によって光運動の制御が可能であることを見出した。これより、光エネルギーを動力源として効率良く駆動するナノアクチュエーター材料開発が期待できる。
光化学、機能性材料、ナノシートの化学
本研究によりナノスクロールの光伸縮運動の機能発現メカニズムを解明することができ、光伸縮運動の効率的な機能発現に関する重要な指針を得た。このことから、新しい光駆動するナノアクチュエーターや人工筋肉材料の開発における大きな進展が期待できるだけでなく、ナノシートを分子材料の機能発現の場とする新しい機能発現手法として、有機結晶分野や複合材料分野での機能性分子材料開発が期待されるため、新たな研究展開につながる。