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2022 年度 実績報告書

オンオフ可能なプラズモニックナノ材料を用いた超高感度分子センシング

研究課題

研究課題/領域番号 20K05280
研究機関国立研究開発法人物質・材料研究機構

研究代表者

新ヶ谷 義隆  国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 主任研究員 (40354344)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードラマン増強 / 酸化タングステン / マルチプローブ原子間力顕微鏡
研究実績の概要

酸化タングステンナノロッドによるラマン散乱増強効果のオンオフスイッチングに関して、その利用環境を溶液中のみならず大気中へと拡大する試みを行った。ラマン散乱増強効果はWOxナノロッドにプロトンが入ることによって消失する。大気中においてプロトン供与性の導電性高分子であるPEDOT:PSS膜にWOxナノロッドを接触させナノロッド側に負電圧を印加することによって色変化が見られ、プロトンが導入されたことが分かる。この状態は増強効果のオフ状態に相当する。したがって、プロトン供与性の導電性高分子を用いることによって、大気中でもオンオフスイッチングが可能であることが明らかになった。
また、酸化タングステンナノロッドへのプロトン導入による電気伝導特性の変化を調べるために、大気中においてマルチプローブ原子間力顕微鏡を用いた酸化タングステンナノロッドの電気伝導特性評価を行った。プロトン供与性のPEDOT:PSS膜上でのマルチプローブ計測を行った。電圧印加による酸化タングステンナノロッドの色変化は確認できたものの、プローブ先端がPEDOT:PSSによって汚れてしまうため、接触抵抗が大きくなってしまい酸化タングステンナノロッドの電気伝導特性は得られらなかった。SiO2基板上では、接触抵抗が小さい状態でプローブを接触させることができたが、IVカーブは電圧印加とともに抵抗値が大きくなる傾向を示した。これは、大気中では吸着水が存在し電圧印加によって吸着水からプロトンが酸化タングステンナノロッドに導入され、酸化タングステンナノロッドの電気抵抗が増大することに起因すると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Single-molecule detection with enhanced Raman scattering of tungsten oxide nanostructure2022

    • 著者名/発表者名
      Shingaya Yoshitaka、Takaki Hirokazu、Kobayashi Nobuhiko、Aono Masakazu、Nakayama Tomonobu
    • 雑誌名

      Nanoscale

      巻: 14 ページ: 14552~14557

    • DOI

      10.1039/d2nr03596k

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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