研究課題
基盤研究(C)
外部刺激に対する植物の応答の解明を目的とし,生育環境を制御しつつ,植物の成長挙動を連続的に解析可能なシステムの開発を行い,以下の結果を得た。(1)フォースセンサを有するマイクロ流体デバイスを開発し,胚軸の機械的性質,および重力屈性時に発生するモーメントの計測に成功した。(2)害虫(植物寄生性線虫)の感染により生じる根こぶ(根の変質)は,機械的ストレスにより発生が抑制可能であることが示唆された。(3)栄養素による濃度勾配に対し,イネの側根は高濃度側に向かい伸長することを確認した。
バイオマイクロシステム
本研究では,外部刺激に対する植物の応答の解明を目的とし,植物の成長挙動を連続的に解析可能なシステムを開発した。本手法は,従来は困難であった「生きたまま」の植物の硬さや成長時の発生力が評価可能であり,新たな観点から植物の成長メカニズムの解明に貢献する。また,植物の成長メカニズムの理解を通じ,将来的には農作物の生育技術の改善へと発展が期待される。