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2021 年度 実施状況報告書

原子相関が生み出す局所構造歪みから探る構造・磁性相転移の本質

研究課題

研究課題/領域番号 20K05295
研究機関弘前大学

研究代表者

宮永 崇史  弘前大学, 理工学研究科, 教授 (70209922)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードXAFS / 相転移 / 磁性合金 / 誘電体
研究実績の概要

FeRhPd合金の相転移について、ロシアのモスクワ大学との共同研究を進めた。Pdのドープによって結晶格子が膨張したことにより、磁気転移温度の低下との関連性が示唆され、より詳しい解析と議論を行う。バンド計算も行い、理論的に相転移前後に予 想される構造を求め、XAFSより実験的に求められた構造と比較し議論を行った。結果は2022年7月のXAFS国際会議で発表予定である。さらに、SrTiO3の低温での相転移に関して、ラトビア大学との共同研究の中で、Ti-OのDebye-Waller因子に以上な振る舞いが発見された。これに対して、経路積分法を用いた2重井戸型ポテンシャルモデルでの解析により解析を行なった。(現在論文執筆中)
また、本研究と関連するXAFSによるナノ粒子の構造と相転移に関する研究をつくばの高エネルギー加速器研究機構の放射光研究施設で推進し、富山大学との共同研究として遂行した。カーボンナノチューブ(CNT)に内包されたカルコゲン元素(S)の構造を議論した。Sは本来はリング構造の鎖が重なり合っ た結晶構造を有するが、CNT内では鎖が単独で存在することを予想するデータが得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナウイルス拡大のため、海外渡航が果たせず、ラトビアのグループとの共同研究が行えなかったため。

今後の研究の推進方策

今後は、引き続き放射光を用いたXAFS測定実験を行い、実験データを解析するとともに、リバースモンテカルロ法や多重散乱法を用いた理論解析を行う予定である。
また、現在執筆中の論文を仕上げるとともに、国際会議での発表を行う。

次年度使用額が生じた理由

コロナウィルス感染防止のため海外での研究打ち合わせ及び学会発表が行えなかったため。次年度は海外での研究打ち合わせと学会発表を行う計画である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2021 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [国際共同研究] モスクワ大学(ロシア連邦)

    • 国名
      ロシア連邦
    • 外国機関名
      モスクワ大学
  • [国際共同研究] ラトビア大学(ラトビア)

    • 国名
      ラトビア
    • 外国機関名
      ラトビア大学
  • [国際共同研究] 忠北大学校(韓国)

    • 国名
      韓国
    • 外国機関名
      忠北大学校
  • [雑誌論文] Correlation between magnetic and crystal structural sublattices in palladium-doped FeRh alloys: Analysis of the metamagnetic phase transition driving forces2021

    • 著者名/発表者名
      A.S. Komlev, D.Y. Karpenkov, R.R. Gimaev, A. Chirkova, A. Akiyama, T. Miyanaga, M.F. Hupalo, D.J.M. Aguiar, A.M.G. Carvalho, M.J. Jimenez, G. Cabeza, V.I. Zverev, N.S. Perov
    • 雑誌名

      Journal of Alloys and Compounds

      巻: 898 ページ: 163092 1-11

    • DOI

      10.1016/j.jallcom.2021.163092.

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 蛍光XAFS法によるMgB2薄膜の局所構造2021

    • 著者名/発表者名
      高橋隼人,宮永崇史, Rico Putra Pratama, Byeongwon Kang
    • 学会等名
      第24回XAFS討論会
  • [学会発表] Ag形ゼオライト蛍光体の Agクラスター形成・崩壊過程における Ag周辺構造の時間変化2021

    • 著者名/発表者名
      沖田紗彩, 小野茉紘, 鈴木裕史, 宮永崇史
    • 学会等名
      第24回XAFS討論会

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公開日: 2022-12-28  

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