本研究は、磁性ガーネットの磁区構造をイメージセンサで読み取り、均一化処理を行うことを原理とする,小型高速の真正乱数発生機の実現を目指したものである。まず、磁性ガーネット用の液相エピタキシー装置を作製して、乱数生成に適した磁性ガーネット膜の特性と作製条件を明らかにした。作製した磁性ガーネット膜をの磁区を光学定盤上の高画素高速型イメージセンサで読み取り、コンピュータ上で攪拌処理を施したところ、乱数検定(NIST SP800-22)に合格することを確認した。乱数生成速度は最大で約1Gbit/sを達成できた。また、3Dプリンタで小型デバイスを試作し、乱数を生成できることを確認した。
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