研究課題
フッ素系ガスを用いた精密フッ素化処理技術によるチタンや銅などの金属微粒子の表面改質を行い、表面上に存在する強固な酸化皮膜の破壊挙動とそのメカニズムを解明することで、高温大気中での酸化膜の急速な成長に伴う焼結不良や導電性低下などの問題解決を試みる。そこで、令和4年度は、異なる粒径と形状をもつCu粉末の耐酸化性と導電性に及ぼすフッ素処理の効果について明らかにすることを目標に、(1)異なる粒子サイズと異なる形状をもつCu粒子の表面フッ素化と評価を行った。異なる粒径(数十nm~100nm)と異なる形状(球状、樹枝状など)をもつCu粒子に対して、同様な手法による表面フッ素化を行い、酸化皮膜の成長抑制に有効な酸化フッ化皮膜の最適な作製条件について確認した。比表面積が大きい低粒径試料や樹枝状試料の方が、大きい粒径をもつ球状よりフッ素ガスとの反応性が高く、表面層のフッ素含有量も高い結果となった。また純フッ素ガスより、酸素とフッ素の混合ガスの方が、高耐酸化性を有する銅酸化フッ化物(CuxOF)の表面層が安定に存在しやすく、高温での加熱後でも導電性低下を抑制できる結果となった。
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Membranes
巻: 13 ページ: 57~57
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Journal of Fluorine Chemistry
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