溶液中の金属イオンを光還元して金属原子を凝集させる液相光還元法は金属微粒子を生成する手法の一つとして広く用いられている。この光還元にレーザー光照射を用いるレーザー光誘起微粒子化において、光励起初期や粒子成長期に進行する還元過程にどのようにレーザー光が関与するのか、詳細な反応機構は明らかになっていない。本研究ではロジウム、パラジウム、金といった貴金属の錯イオンを前駆体とした反応系について、時間分解エネルギー分散型XAFSを用いた電子状態・構造変化の追跡や量子化学計算を用いた関連分子種の電子・幾何構造解明を通じて反応機構解析を実施し、新規反応や新規反応中間体の存在を見出した。
|