本研究は、発光デバイス内に組み込んだ金属ナノ構造の局在表面プラズモン(LSP)による発光増幅効果を利用した発光効率の改善が目的である。その為、特に量子効率の低い発光材料系を主な対象として、それに適した金属ナノ構造の探索と時間分解PL測定による発光増幅効果の確認、および金属ナノ構造のデバイス中への実装を試みた。金属薄膜の熱処理によるナノ構造作製や、ナノスフィアリソグラフィ法を利用した金属ナノメッシュ構造の作製を行い、LSP共鳴波長の可視域内での制御、および発光材料との組み合わせでの発光増幅能が確認された。またナノ構造だけではなく金属/誘電体積層薄膜に生じる表面プラズモンの有用性も確認された。
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